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 近年設計している無線システムでは、無線の信号をダウンコンバートしてADC・DACでデジタル⇔アナログ変換を行い、OFDMなどの複雑な信号処理をFPGAで行なうようになり、デジタル回路での消費電力の増大、アナログ回路でのノイズ低減が重要となっている。

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<電源構成>

 各デバイスまでの電源供給は商用電源AC100VからAD/CDコンバーターで12Vを作り、レギュレーターでデバイスに合わせた電圧を作り出す構成が主流となっている。

 デジタル回路では消費電流が大きいため変換効率の良いスイッチングレギュレータを使用する場合が多い。アナログ回路ではノイズを抑えたいのでリニアレギュレータを使用するが、ここで問題点の一つとしてリニアレギュレータの発熱がある。 

 リニアレギュレータの発熱量は、おおまかに「入出力電圧差 X 消費電流」となる。アナログ回路で使用される電源電圧は3V〜5Vが多い。12Vから変換では発熱が非常に多くなり最悪の場合レギュレータが上手く動作しなくなります。解決策として巨大な放熱器を取り付ける方法がありますが無駄に電力を使うので、あまり良い方法ではありません。

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そこでスイッチングレギュレータを使って6Vに変換、その後リニアレギュレータで5Vなどに変換するとリニアレギュレータの発熱量を抑えることができる。

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しかし、この場合ではスイッチングレギュレータでリップルノイズが発生してしまう。

この問題の対策として以下の項目を組み合わせて行なうと良い。

  ① LCノイズフィルタを入れる

  ② リップルノイズの少ないスイッチングレギュレータを使う

  ③ リップル除去比の高いリニアレギュレータを使う

 ローノイズを謳うリニアレギュレータにはノイズ除去の周波数特性が記載されている。

 例) 

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 PLLの電源では、よりローノイズが求められるためリニアレギュレータの後にトランジスタバイアス回路を入れて更にノイズ除去を行う。

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<アナログ・デジタル混在基板>

 ADCやDACを使用する基板ではアナログ回路とデジタル回路が必ず混在することになる。以下の注意点が有る。

  ① 部品の配置はアナログとデジタルが、はっきりと分かれるようにする。

    アナログ回路の部分にシールドケースを取り付けるためにシンプルな長方形の確保や、デジタル回路の配線を遠ざけるため。

  ② 内層の電源配線もアナログとデジタルを分けておく。

    基板設計を外注した場合の検図で注意しておかないと、電源がベタ配線になってアナログ回路の部分にまで配線が入り込んでいる場合があるため。

  ③ 電源の供給元(12Vなど)のコネクタは消費電力の大きいデジタル側に配置する。

    パターンの抵抗により電圧降下が起こるため、電流の多い部分への電源配線をなるべく短くするため。

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