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はじめ
LCR 回路において、平行して走る信号配線、伝送線路による波形反射やクロストークが発生し、波形乱れの現象がよく起こります。この波形乱れは、電気回路で山びこのような電気信号の跳ね返りなので、なるべく跳ね返らないような工夫をします。電気信号の反射やクロストークの影響を避けるために最も多用されている手法はダンピング抵抗です。

ダンピング抵抗とは
ダンピング抵抗(damping )とは、振動を減衰させるという意味で、電子回路において LC 共振を抑制でき、信号ノイズの低減、オーバーシュート・アンダーシュートを抑制なども可能となる抵抗です。抵抗値は数十Ω 程度です。
オーバーシュート/アンダシュートとは、矩形波の立ち上がり/立ち下がりの部分において、波形が定常値となる基線を超過する現象のことである。
下の波形はオーバーシュートとアンダシュートのイメージ図です。

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波形の乱れの影響

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波形乱れとは、オーバシュートとその跳ね返りが主なものです。この跳ね返りが深く(大きく)なると、最終的には波形割れを生じます。波形乱れがあることによって回路に影響を及ぼす可能性があります。

・波形が歪む、ノイズが発生する。
・波形のタイミングがずれる。
・誤り動作が起こしやすい。
 

ダンピング抵抗値を決める
波形乱れ対策に最も多用されるダンピング抵抗は基本的に、ドライバの出力抵抗の値と線路の特性インピーダンスの値とを近づけるために利用するものです。この抵抗をドライバの出力に直列に挿入します。 一般的にドライバの出力抵抗は、線路の特性インピーダンスの1/3 になっています。
線路の特性インピーダンスを50Ω の場合、ドライバの出力抵抗は50÷3=17Ω です。
70Ω の線路の場合には、70÷3=23Ω です。
 

ダンピング抵抗値とオーバーシュート量、線路インピーダンスの関係

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ダンピング抵抗の値は17Ω、23Ωがよく用いられますが、適当なダンピング抵抗値は波形の乱れをなるべく小さく収めるように選びます。

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